【特定技能1号】宿泊業雇用要件

宿泊分野の特定技能1号として日本で働く外国人就労について解説いたします。宿泊分野の業務内容や就労の基準を説明いたします。主に行う業務によっては、特定技能「ビルクリーニング」で在留資格を取得することをおすすめいたします。

【特定技能1号】宿泊業雇用要件

目次

  1. 宿泊業における人材不足の現状
    1. 宿泊者の増加
    2. ホテル業界自体の離職率の高さ
  2. 特定技能「宿泊」受け入れについて
    1. 「宿泊分野」受け入れ上限枠
    2. 特定技能1号で就労できる外国人の基準
    3. 特定技能1号で就労する外国人の雇用形態
    4. 特定技能1号受け入れの流れ
    5. 特定技能1号在留資格申請に必要な添付資料
  3. 「宿泊」の対象分野と業務内容
    1. 対象分野
    2. 従事できる業務
  4. 宿泊業技能測定試験について
  5. 技能実習から特定技能1号への移行
    1. 外国人技能実習生 宿泊職種の検定試験

2019年4月より新しい在留資格「特定技能」が認められました。 その「特定技能1号」に認められた14業種のうち、今回は「宿泊」について解説したいと思います。

宿泊業における人材不足の現状

ホテル業界が人材不足といわれる理由は以下になります。

宿泊者の増加

総務省 労働力調査によると宿泊業,飲食サービス業2018年平均は416万人と前年比25万人の増加になりました。大きな増減がない業種が2018年に一番増加した業界となりました。オリンピック前にホテルなどの宿泊施設が増加したことも一因であると考えられます。しかし、離職率が高いため集まった人材が続くとは限りません。

総務省 労働力調査

対して、ホテルの利用者数は2012年と比較すると2018年まで7000万人も増加しています。中でも2018年の外国人利用者は8,859万人と調査以来、最高値となっています。日本に来る外国人が増加している現状で外国人を雇用することは言語の面からみてもメリットになるでしょう。

参考グラフ

以下の資料より作成

国土交通省 観光庁「宿泊旅行統計調査」(H26年―H30年推移) 国土交通省 観光庁「宿泊旅行統計調査」(H24年―H28年推移)

ホテル業界自体の離職率の高さ

ホテル業界はシフト制により、労働時間が長時間に及び、体力的にきつい面があります。日本人がすぐ辞めてしまう一因が労働環境であるといえるでしょう。
大学卒業後の新入社員で入社して3年以内に辞めてしまう割合が5割になっています。これは他業種に比べて非常に高い割合です。
離職率の高い業界こそ、外国人材を受け入れるメリットが大きいと考えられます。外国人は日本にきてまで働きたいと向上心があり、根気強い性格の方が多いです。特定技能で人材確保をすることは日本人の離職が多い業界ではメリットになるでしょう。

特定技能「宿泊」受け入れについて

「宿泊分野」受け入れ上限枠

観光庁は、受入れ人数が5年間で22,000人を上限としています。

特定技能1号で就労できる外国人の基準

「相当程度の知識または経験を要する技能」と一定の日本語能力を持っている外国人が対象になります。これはそれぞれ「宿泊業技能測定試験」「日本語能力試験」「国際交流基金日本語基礎テスト」)を受験し、合否で能力を図ります。

特定技能1号で就労する外国人の雇用形態

直接雇用の正社員に限られており、派遣会社からの雇用は行うことができません。 日本人同等以上の待遇が必須になっています。

Point

特定技能1号は、在留期間の上限は通算5年で、家族の帯同を原則認めておりません。

特定技能1号受け入れの流れ

ミャンマーから特定技能として外国人を就労させる場合、受け入れの流れが一部変更となりました。面接は、宿泊業技能測定試験と日本語能力試験等に合格してからの実施となりました。

特定技能1号 入国までの流れ(介護以外)

特定技能制度について以下のリンクよりわかりやすく解説しております。

特定技能1号在留資格申請に必要な添付資料

特定技能1号の在留資格申請にあたって必要な添付資料は以下の通りです。

  • 特定技能所属機関の概要を明らかにする資料
  • 活動の内容・期間・地位及び報酬を証する文書
  • 日本語を証する資料
  • 「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」合格証または「日本語能力試験認定結果及び成績に関する証明書」(N4以上)

  • 従事する業務に関して有する技能を証する資料
  • 「技能測定試験」合格証

  • 特定技能雇用契約の締結に関し仲介した者(登録支援機関等)がある場合は、当該仲介の概要

「宿泊」の対象分野と業務内容

対象分野

特定技能1号が適用となる「宿泊業」とは、いわゆるホテルや旅館などの宿泊施設が対象となります。
詳しく言えば、旅館業法に規定する「旅館・ホテル営業」の許可を受けた宿泊施設が対象となります。

禁止分野

ただし、風俗営業法(風営法)に定められた風俗営業(風俗営業許可を必要とする施設)においては特定技能による外国人就労は認められません。
また、特定技能外国人には風営法に定められた「接待」を行わせてはなりません。

従事できる業務

フロント業務
チェックイン・チェックアウト、コンシェルジュ業務(周辺の観光地情報の案内、ホテル発着ツアーの手配等)
企画・広報業務
ホームページでの情報発信、ソーシャルネットワーク(SNS)での情報発信とインタラクティブ対応、キャンペーン・特別プランの立案、館内案内チラシの作成など
接客業務
館内案内、仲居さん、宿泊客からの問い合わせ対応など
レストランサービス業務
ホール業務(接客、注文への応対)、サービス(配膳や片付け)、料理の下ごしらえ、盛り付け、皿洗い等の業務

宿泊業の特定技能1号外国人が従事できる業務は、宿泊施設におけるフロント、企画・広報、接客、レストランサービス等、宿泊サービスの提供に関する業務です。 併せて、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務(ベッドメイキング、清掃作業等)に付随的に従事することは差し支えありません。

外国人ホテルマン

つまり、ベッドメイキング、清掃作業等の関連業務だけを専門的に行う場合や、ほとんどの業務がベッドメイキング、清掃作業等の関連業務で占められる場合は、「宿泊」分野の特定技能外国人が従事することは認められません。
しかし、フロント、企画・広報、接客、レストランサービス等を主業務として、付随的にベッドメイキング、清掃作業等の関連業務を行うことについては、「宿泊」分野の特定技能外国人も許されます。

もし、ベッドメイキング、清掃作業等を専門的に行う場合や、ほとんどの業務がベッドメイキング、清掃作業等で占められる場合は、特定技能「ビルクリーニング」で在留資格を取得することをおすすめいたします。

宿泊業技能測定試験について

宿泊業技能測定試験とは、宿泊業における「技能測定試験」になります。

科目 出題形式 問題数 時間 出題範囲
筆記試験 選択式真偽法 (マークシート方式) 30問 60分 宿泊施設におけるフロント業務、企画・広報業務、接客業務およびレストランサービス業務ならびに安全衛生および宿泊業の基本事項
実技試験 口答による判断等試験 4問 5分程度

試験は宿泊業で必要とされる技能や知識について5つのカテゴリーから出題されます。

  • フロント業務
  • 広報・企画業務
  • 接客業務
  • レストランサービス業務
  • 安全衛生その他基礎知識

日本の旅館・ホテルでの業務に従事するための技能レベルで設定されており、筆記試験と実技試験から構成されています。

筆記試験は真偽法による30問が出題され、実技試験は上のカテゴリーより、現場を想定した実際の対応能力が判定されます。

技能実習から特定技能1号への移行

2020年2月25日より、宿泊職種が技能実習2号の移行対象となりました。
宿泊職種で技能実習2号を修了した技能実習生は、無試験で特定技能1号に移行することができます。

つまり、3年間の技能実習期間を経て、特定技能1号に移行をすれば、特定技能1号の5年間と合わせて通算8年間、宿泊職種として働くことが可能になりました。

外国人技能実習生 宿泊職種の検定試験

技能実習2号修了者は特定技能1号に無試験で移行できますが、他の職種の技能実習1号2号と同様に、技能実習各号修了予定者は検定を受験しなければなりません。宿泊職種の試験についての説明は以下になります。

試験方法と合格基準

学科試験
等級 設問 日本語表記 試験時間
1号(初級) 真偽法 20問 ひらがな分かち書き+ヘボン式ローマ字 60分
2号(専門級) 真偽法 30問 漢字かな混じり+漢字にルビ振 60分
実技試験
等級 作業試験 試験時間
1号(初級) 利用客の送迎作業 問 10分
滞在中の接客作業 5分
料飲提供作業 10分
衛生管理 5分
2号(専門級) 利用客の送迎作業 問 5分
チェックイン、チェックアウト作業 9分
滞在中の接客作業 5分
料飲提供作業 9分
衛生管理 7分
合格基準

1号(初級)合格基準

  • 学科試験:65%以上
  • 実技試験:作業試験、判断等試験の合計60%以上かつ作業試験、判断等試験いずれかも40%以上
検定試験の詳細はこちらから

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